トンナムのタイ政治経済研究室

タイ政治の解説、分析などを中心としたタイ研究の専門家によるブログです。

国民和解

東北部の世論調査、国民和解法案も恩赦法案にもあまり関心なし

コンケン大学のイサンポールの国民和解法案・恩赦法案に関する調査は興味深いです。
タクシン派の大票田である東北部でも、「両法案を知っているが関心を持ってない」が45%、「知らない」が37%です。あんまり注目されていません。

 両法案の評価ですが、「恩赦法案が良い」(一般の政治犯を対象、指導者は除外)8.9%、「国民和解法案が良い」(指導者を含む全てを恩赦対象)26.2%、「どちらもよろしくない」43.9%、「どちらも良い」15.1%です。

つまり、それほど恩赦法案は望まれないようです。面白いのは、法案を支持する人たちでも、赤シャツ主流派のUDD提案の恩赦法案(強制排除の責任を取らせることを意図)よりもチャルーム副首相が提出した国民和解法案(タクシン元首相の恩赦・帰国の実現が本音)の方が支持されていることです。http://www.ecberkku.com/en/news4/852-2013-06-04-03-16-33.html

民主党、国民和解法案に猛反発

野党民主党は、チャルーム副首相が提出予定の国民和解法案に反対するように赤シャツに呼びかけています。チャルーム法案は、2006年クーデター以降の政治犯全て、強制排除を指揮した政府側の指導者やデモ隊幹部を含む全ての人々を恩赦の対象にしています。チャルーム法案の目的ははっきりしていて、タクシン元首相の恩赦にあります。他方、タクシン派であるはずの赤シャツは、強制排除の指揮者にまで恩赦を与え、責任追及を放棄してしまうことになるので、同法案に反対しています。かなり捻じれた構図となっています。post today
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