デイリーニュースは、「NCPOの長期ゲームを読む」と題した評論記事を掲載しているところ、概要以下のとおり。
憲法草案と追加質問が国民の多数から承認された。国民投票という検問所を難無く通過することができた。今後の残りの手続きは、プラユット首相兼NCPO議長の職務である。プラユットは、全ての組織をNCPOのロードマップに沿って進ませるために、両手に抱えた権力を行使するのである。現在の状況は、「カードゲーム」のたった一言で表現すことができる。「カード」は、秘密裏に机の下に置かれており、それぞれのカードが配られようとしている。現在、内視鏡で診察すれば、プラユット首相は、「翼の生えた虎」に近い状態であり、短くとも2018年までは国家運営を出来る査証を入手したのである。まだ政治家が騒ぎ声を上げる多くのシーンが残されている。
机の上に現れる「最初のカード」は、「国民投票の追加質問の解釈」である。これは、明確な原則があった。つまり、内閣とNCPOの間では、最初の政権が出来てから5年間は、上下院合同で750人が各政党が提案していた首相候補リストから投票を行うが、もし首相選出に合意できなかった場合に「非議員首相」を検討するというものである。そして誰が非議員首相の提案をできるのかを規定するのは、憲法起草委員会の職務である。同委員会は、字義通りに解釈しながらも国民の意図を汲みながら、「ナイフ」を使って、追加質問を切断し、新憲法草案に縫い合わせいく。
「2番目のカード」は、「2014年暫定憲法第6条の改正」であり、これによって国家立法会議議員の定員を220人から250人までに増加させることである。これは、治安機関職員、軍人が(9月末で)定年退職するのに合わせ、その椅子として用意するためである。彼らは現在の政権中に重要な数々の法律を制定し、施行させることを期待されている。
「3番目のカード」は、現在お披露目の準備をしている「国家戦略」である。これは新憲法の第275条に基づいており、内閣が新憲法の施行日から120日以内に国家戦略に関する法律を制定し、その後1年以内に国家戦略計画を策定しなければならないというものである。これは、将来の全ての政権に「施政方針演説」実施すること、毎年の予算法案をNCPOによって決められた国家戦略と一致させることを義務づけることになる。
「4番目のカード」は、「倫理基準」の作成である。これは、新憲法の第219条に基づくものであり、憲法裁判所が独立機関と協力して作成させるものであり、内閣、下院、上院に適用されるものである。この基準への違反者は、失職し、選挙出馬の権利が取り消させる可能性もある。
「5番目のカード」は、10本の「憲法付属法令」である。この中には、政党法が含まれており、時々話題になる「セット・ゼロ」が実施されるかもしれない。「セット・ゼロ」とは既存の政党を全て解党し、再登録をさせるというものである。
これら全ての動きが組み合わされて総選挙の実施に向かっていけば、選挙後には、非議員首相による連立政権が誕生するという「サプライズ」があるかもしれない。現在、ゲームをコントロールする者のロードマップに一致して、将棋の駒は全て配置されたといえる。