トンナムのタイ政治経済研究室

タイ政治の解説、分析などを中心としたタイ研究の専門家によるブログです。

2014年02月

デモ隊の資金スポンサーを発表

まだ政府治安維持センターの正式発表ではないですが、一部の報道ではデモ隊の資金スポンサーの名前がでています。
企業・法人では、以下の通り。サハパッタナピブン社、タイベバレッジ社(ビアチャーン)、ムアンタイ生命保険、ナムティップ社(コカコーラ)、サイアムパラゴンデパート、ブンロート社(シンハービール)、キングパワー社(免税店)、ミットポングループ(砂糖)、ワンカナイグループ(砂糖)、タイ・ヤクルト社、カフェーカオチョン社(コーヒー)、ドゥシッタニーホテル、インターコンチネンタルホテル、ゲイソンプラザ(百貨店)、バンコクリバーサイドホテル
個人では以下の通り。チャリオ・ユーウィッタヤー(故人、クラティンデーンオーナー)、プラモン・スティウォン(タイ・トヨタ、サイアムセメントなど役員)、イサラ・ウォンクソンキット(ミットポン社オーナー、タイ商工会議所会頭)、サクチャイ・ガイ(リップスマガジン編集委員)、ヌアンパン・ラムサム(ムアンタイ生命保険役員)、ガラヤー・ソーポンパニット(民主党元議員・元科学技術大臣、バンコク銀行)、チュンポン・スクサイ(スラタニ県ターチャナ郡長)、タヤー・ティプスワン(シーウィコン学校経営者、民主党元議員夫人)、

http://www.posttoday.com/politic/277313  

パラドン国家安全保障会議事務局長によれば、報道にでているデモ隊スポンサーはリストが漏洩したものではなくメディアによる予想であろう、とのこと。まだ政府はリストを調整しており最終版はできてないとのことです。 おそらく現在財界と政府との間で色々な駆け引きが調整が行われているのだろうと思います。

 http://news.voicetv.co.th/thailand/96992.html
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国家オンブズマン、選挙無効の申し立て棄却

国家オンブズマンは、民主党元議員が申し立てていた2月2日の総選挙は違法であり、憲法裁に無効にするための手続きを要請していた件を却下。
理由としては選挙の日程を決めたのは選挙管理委員会であるが、選挙管理委員会は独立機関であり、通常の政府公務員・職員でないため、国家オンブズマンには追及する権限がなく、従って憲法裁判所に申し立てることはできないため。憲法裁に直接申し立てるかどうかは民主党元議員次第とのこと。http://www.posttoday.com/politic/276497

軍がなぜクーデターに踏み切らないのか?

チャンネル9のウィラポン元副首相・元財務大臣へのインタビューが興味深い。

ウィラポンはプレム政権期から数々の政権の経済ブレーンとして活躍し、王党派ともタクシンとも近い関係の人物です。この彼が言ったことで面白い点を整理。

1.これまでのクーデターは全て軍が裏側で(汚職追放など)反政府世論を作り出し、バンコク都民を煽ってきた。その際にいつも民主党は軍と一緒であった。ゲームはいつもクーデターで終了する。
2.今回は順番を間違えた。クーデターによって大物軍人(恐らくプラウィット元国防大臣を指しています)を首相にすることを合意していたが、クーデターの決行に必要な陸軍司令官が動いてくれない。これではゲームは終わらせられない。せっかく沢山のデモ参加者を集めたのにデモ隊もお手上げになった。
3.今回の選挙で(投票妨害などがあって混乱があったため)軍の管轄地域が先に開票にになった。その結果、全ての選挙区で軍人ははっきりとタイ貢献党を選んでいることが明らかだった。赤シャツや諸外国だけでなく、自分の配下の軍人たちまでもクーデター反対の立場であったことは軍司令官を躊躇させる。
 
http://www.matichon.co.th/news_detail.php?newsid=1391504942&grpid=01&catid&subcatid  

  

シャン州軍記念行事

2月7日にミャンマーの少数民族勢力のシャン州軍の記念行事が本拠地のロイタイレン村(メーホンソン県のタイ国境の山の上)で行われる予定です。未だシャン州軍とミャンマー政府の関係は微妙なものがありますが、かなり関係改善も進んできています。私がロイタイレンを訪問したときには静かな軍事村との印象を受けましたが、式典の日はすごく賑やかだとの話を聞いています。未だ学期中なので見に行くことはできませんが、いつか行きたいものです。

http://english.panglong.org/?option=com_content&view=article&id=5712%3Athousands-of-people-heading-to-loi-tai-leng&catid=91%3Aculture&Itemid=289 

総選挙実施

今日の選挙。はっきり問題のある地域とない地域が分かれています。

全体では89%の地区では問題なく、負傷者も発生しなかったことから選挙は成功したといえそうですね。(現在タイPBSのアピシット元首相・民主党党首の電話インタヴューを聞いてましたが、まるで駄々を捏ねているガキ。一生懸命民主党を自己弁護してますが支離滅裂。「選挙の前に改革」が必要だったのは民主党自身です)

 
選挙管理委員会から非公式の投票結果が発表になっています。投票が実施された68県で投票率は45.8%でした。やっぱり結構低い数値です。投票率が最も高い県は北部のランプーン県で72.8%、次いで東北部ノンブアランプー県で72,5%、ブンガーン県70%でした。一方南部ナコンシタマラート県では僅か1292人しか投票しておらず、投票率は0.1%でした。選挙妨害だけでなく、投票率にも地域分布が明確になっています。今回の選挙、評価が真っ二つに分かれそうですね。http://www.posttoday.com/politic/275585 

投票数の県別詳細
http://www.matichon.co.th/news_detail.php?newsid=1391420432&grpid=00&catid&subcatid
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