トンナムのタイ政治経済研究室

タイ政治の解説、分析などを中心としたタイ研究の専門家によるブログです。

2013年11月

反政府デモ隊、統一団体を結成

先ほどステープの演説が終わりました。簡単にまとめると以下のような内容。

これまでバラバラだった反政府団体は結束して新しい団体「タイ国を国王を元首とする民主主義に変革するための人民委員会、略称ゴーポーポーソー」(กปปส)という団体になり、ステープが事務局長になるそうです。12月1日に勝利宣言をする予定。

今夜からジェーンワッタナの政府庁舎をコントロール下におき、さらに国営通信企業のTOTとCATも占拠するそうです。それから明日の朝からまだ占拠していない各省も占拠し、地方各県の県庁の占拠も引き続き行う予定。ちなみにジェーンワッタナー政府庁舎の公務員は行政裁判所、憲法裁判所、軍を除き全て出勤する必要なく、自宅で待機するかデモに加わり、新政府からの発表を待つようにとのこと。また全国の公務員、国営企業労働者にもストを呼びかけています(ただしタイ航空と国鉄、長距離バスはストしなくて良い)

闘争の方針は引き続き平和主義なので暴力は使うな、政府が強制排除に乗り出しても抵抗せず、写真やビデオを撮り証拠として残すように。

以上のような感じです。目新しいことはあまりありません。新団体名を発表したことと、勝利の予定日がさらに先送りになったことくらいです。ただ通信機関が占拠されることになるので、そこで通信網の遮断などされることになれば経済は大混乱になる可能性はありますね。

こうして内容をまとめていたらタイラット紙の速報が来ましたのでリンク紹介しておきます。

http://www.thairath.co.th/content/pol/386197 

ステープ演説の詳細版がでてきました。ウチのネット回線が不安定なので接続切れで、いくつか聞き逃していたり、間違っていた箇所がありました。行動予定ですが、12月1日の朝10時から首相府、国家警察庁、首都警察局、教育省、労働省(政府治安センターが設置されている)、内務省、商務省、政府広報局、外務省をコントロール下に置く為にデモをするとのことでした。
http://www.posttoday.com/politic/262035 

もう言ってる事が滅茶苦茶です。でも、この呼びかけに賛同するタイ人もそれなりの規模なんですよね。しかも結構教育水準の高い人たち。アメージングタイランド。
 
 

デモ隊、国防省に進入

デモ隊とうとう国防省の敷地にまで侵入しましたね。まだ建物内には突入していませんが、流血の事態までカウントダウンが始まったといえるかもしれません。http://www.posttoday.com/politic/261884 

デモ隊はとりあえず陸軍から撤収を開始したようです。幸い今のところ大きな衝突も起こっていません。
 
状況分析すれば、どうみても流血の事態目前って感じですよ

 
いつものパターンですよ。平和主義とかいいながら、デモ隊は流血を望んでいるんです。今回は政府側が発砲したら負け。デモ隊は発砲させないと勝てないって状況。

 
今回は流血大好きな、プルサパータミンの元凶のチャムロンも動いているんですよ。そりゃ平和に終わるわけがないですよ。嫌なもんです。
裏口からヒッソリ進入したら派手な写真撮れないですからね。今日の陸軍司令部突入はデモ隊の士気をあげるためのパフォーマンスでしょう。チャムロン系のグループは過激な行動が特徴ですからね。あわよくば軍が挑発に乗って発砲することも期待していたかもしれませんね。本気で陸軍司令部の占拠を考えているんだったら警備の手薄な裏口から進入するのが常道ですよね。


 

アソーク駅前で大集会

ありゃりゃ、アソーク駅凄い人のようです!

 
まあ、お昼過ぎればアソーク周辺のオフィスワーカーのほとんどは仕事に戻るんでしょうけど・・。結構この人数はインパクトありますよね。

 
昔アソークに住んでいた身としては、信じられない光景です。昼間のアソークって普段は静かなんですけどね

https://www.facebook.com/RatchadamnoenAvenue/photos/a.381454341988606.1073741829.381374028663304/390544361079604/?type=1&theater 
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民主党ゴーン氏、アメリカ大使館にデモ隊率いる

民主党のゴーン元財務大臣は11時半にBTSアソーク駅に集合し、デモ隊を率いてウィッタユ通りのアメリカ大使館に書簡を提出しに行くそうです。スクンビットやウィッタユ通りは渋滞しそうですので、皆様お気をつけください。
昨夜の集会でステープにかなり厳しく批判されて、ゴーンも焦っているんでしょうかね?
http://www.posttoday.com/politic/261831 

 
アメリカ大使館前デモ、そこそこ人数が集まっていました。まあ、アメリカ大使館に「人民議会」やらの説明をしたそうですが、あまりに意味不明な主義主張に担当者も困ったでしょうね・・・。http://www.matichon.co.th/news_detail.php?newsid=1385711759&grpid=02&catid&subcatid続きを読む

エカナット・プロムパン

今回の民主党デモのリーダーのひとり、エカナット・プロムパンです。将来のタイの政治の鍵を握る人物になっていくと思うので紹介しておきます。
父ポンテープ・テーチャパイブン(民主党元副工業大臣、金融、酒業関係財閥)、母シーサクン・プロムパン(民主党元議員、木材関係の名門財閥)として出生。アピシット政権時の首相秘書官長のニポン・プロムパンは叔父にあたる。ちなみにニポン氏は○太子の親友として知られています。

両親は離婚し、母親は今回のデモのリーダーであるステープと再婚。そのためエカナットはステープの義理の息子として育てられ、秘書として政治経験を積んできました。名門財閥出身の民主党のサラブレッドでオックスフォード卒。こういう人が将来のアピシットみたいになるんでしょうね。





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