トンナムのタイ政治経済研究室

タイ政治の解説、分析などを中心としたタイ研究の専門家によるブログです。

2013年08月

国内治安維持法解除へ

明日(9日)には、バンコクの一部に適用されていた国内治安維持法(ISA)が解除になる見通しです。既に本日の国会では恩赦法案の第1読会も通過しました。まだルンピニ公園のデモは解散していませんが、治安を脅かすような要素もなさそうですし、早く正常化出来てよかったです。
 次は恩赦法案の第2読会、第3読会がデモの山場となります。委員会での審議を経てから国会審議に入るので、また緊張状態が高まるのは、もうしばらく先です。matichon 

 
今回の恩赦法案ではタクシン元首相は対象には含まれないことになってます(途中で変更になって対象になる可能性も残されていますが)。もし帰国が実現するとすれば、1段階目の一般人の恩赦を達成して、国民和解の雰囲気が醸成されるかどうか(反タクシン派の反発がどの程度か?)にかかってます。それの次にデモ指導者や政治指導者まで対象にした次の国民和解法案を進めることになります。第1段階は、割とすんなりと成立すると思いますが、タクシン元首相の恩赦までは、まだまだ時間かかると思います。

タクシン極秘帰国?

トラート県のチャン島のリゾートホテル内に設置されたデモ対策室には、タクシン元首相も極秘帰国して潜伏している(?)
人民軍の幹部のタイコン氏が言ってることなので、デマの可能性が高いですが、技術的には、軍・警がタクシン派についていれば、入国審査のない地方空港を使っての極秘帰国は可能なのです。以前にもタクシンがチェンライ県のドーイメーサロン(国民党残党村)に潜伏しているとの報道もありましたね。Bangkok post  

 ここのクリップで、タクシンさんの元気そうなエクササイズが見れます。結構素早い動きです(笑)
 https://instagram.com/p/clp2qNuHLZ/

明日、人民軍デモ

明日の「人民軍」のデモですが、国内治安維持法の適用されていないルンピニ公園で行われるそうです。もし集会が長引いたら、日本大使館の皆さんや、大使館の訪問者の方々も困りますね・・。
「人民軍」は、同グループの支援者の元軍人・公務員などの名前を挙げております。中には、ウィモン元陸軍司令官、サーイユット元国軍最高司令官(本人は否定)、カン元空軍司令官、バンウィット海軍大将、ソンティ元ソンクラー県知事など大物がいます。これら以外にも現役の軍幹部の多くも支援していると語っていますが、こちらの名前は非公開です。
さてさて、どうなることやら・・・?thairath 

続報
 結局、今のところの警察発表では、デモ参加者は4000人に過ぎないそうです。報道などでの予想の1万人にもなりません。これじゃ早期に解散って流れになりそうです。写真をみても少ないことが良く分かります。post today

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インラック首相、国民和解を呼びかけるスピーチ

インラック首相の国民和解への呼びかけのスピーチ。なかなか良い内容です。matichon 

 
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่人民軍の大規模デモの予定

4日(日曜日)には、バンコク都内で(恐らく国会周辺)「人民軍」による大規模デモが予定されています。ちょうどのタイミングで国王・王妃が退院して、フアヒンの離宮に行ってしまったので、デモが暴徒化するのでは?とかクーデターか?など心配する人もいるようです。

私は今回のデモは呆気なく終わると予想しています(予想外れたら、少し格好悪いですね・・・)。今回のデモは、反タクシン運動の勢力を確認するための単なる観測気球的なものに過ぎないと思っています。7日で審議される恩赦法案は、まだ1読会ですし、しかも恩赦対象にはタクシン元首相は含まれていません。なので、まだ政府を打倒するような本気のデモをしかけるタイミングではないはずです。http://www.th.emb-japan.go.jp/jp/news/130801-2.htm
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