トンナムのタイ政治経済研究室

タイ政治の解説、分析などを中心としたタイ研究の専門家によるブログです。

2014年06月

スワンナプーム空港タクシーを取り仕切るマフィアの追放

現在、クーデター団が一生懸命取り組んでいるスワンナプーム空港タクシーを取り仕切るマフィアの追放。コンピューターシステムの導入やドライバーの指紋情報の登録などを行って、旅行者がボッタクリを受けるようなことはなくすそうですが、このマフィアの背後には、空軍が関係しているそうです。警察幹部からの情報によるとイニシャル「ม」の元空軍将官級の人物が関与しているそうです。

私が以前耳にした話では、空港関係の利権のほぼ全ては、空軍とネーウィン氏(プームチャイタイ党の事実上オーナー)が取り仕切っているそうです。空軍利権といえば、そのさらに背後には非常に恐ろしいお方が控えているとも言われます。利用者にとっては、タクシーが使いやすいサービスになってくれるのは望ましいことですが、かなりドロドロした政治対立の構図も見え隠れしているようです。
http://www.posttoday.com/analysis/report/302576 

「自由タイ」

6月24日にチャルポン元タイ貢献党党首とチャカポップ元首相府相が中心となって立ち上げを発表した海外に拠点を置く反クーデター団体「人権と民主主義のための自由タイ機構」は、来月中に欧州のどこかの国に本部を設置する予定だそうです。さて、明確な反クーデター団体が組織され、少しずつ赤シャツ側の反撃の狼煙が上げられようとしていますが、今後どうなっていくことでしょう・・・・。

カンボジア人労働者

タイーカンボジア国境3箇所(サケーオ、ジャンタブリ、トラート)に外国人労働者受け入れのためのワンストップサービスセンターが設置されたそうです。これまで20万人程の外国人労働者が海外に流出しましたが、その多くは既にタイに戻ったといわれています。クーデター団は、奴隷労働や人身売買の原因となる違法労働者をなくし、新たな外国人労働者制度を整備して、合法的に就労できるようにしていくそうです。クーデター以降、外国人労働者政策も劇的に変化しつつあり、興味深いです。

http://www.bangkokpost.com/news/local/417526/registration-centres-for-cambodians-open-at-border 

ื日本、タイ警察への支援打ち切り?

日本側は、タイ警察による日本の交番視察事業支援の打ち切りを決めたとのニュースが出ています。その理由として、日本側からはタイでクーデターが発生したからとの説明があったそうです。(日本側は制裁を加えたって本当かい?)でも、どっちにしろ現在、クーデタ団は公務員に国外視察を禁じる通達を出しているそうで、中止となる運命の事業であったそうです。
http://www.khaosod.co.th/view_newsonline.php?newsid=TVRRd016YzROemswTmc9PQ%3D%3D 

暫定憲法起草は完了

クーデター団による暫定憲法の起草は既に終わったようです。国家立法会議は、200人で構成され、全てクーデター団が勅選するようで、そのうち50%は各方面軍司令官や師団長などの軍人が占めることになり、残りは職業代表などから選出するようです。もう一つの政治改革会議は250人で各県代表77人と職業代表で構成するそうです。
憲法起草委員会は、政治改革会議から20人、閣僚5人、国家立法会議5人、クーデター団5人の合計35人で構成する。クーデター団は、憲法起草議会の委員長として、ミチャイ・ルーチュパン元国家立法会議議長、ウィサヌ・クルアガーム(クーデター団法律顧問・元副首相)、ボーウォンサック・ウワンノ(プラチャティポック研究所事務局長)、ソムキット・ルートパイトゥン(法学者・タマサート大学学長)などに就任を要請したようですが、断られ、スラポン・ニティクライポット(法学者・元タマサート大学学長)などに接触しているそうです。

また重要なポイントして、暫定憲法第17条では、クーデター団の権限を残存させることを明記するそうです。暫定内閣樹立後もクーデタ団が声明や命令などを出す権限を残すことになるので、事実上軍事独裁体制がいつまでも続くということになりそうです。

http://www.isranews.org/isranews-news/item/30767-rotono-kosoco1.html 

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