トンナムのタイ政治経済研究室

タイ政治の解説、分析などを中心としたタイ研究の専門家によるブログです。

2014年04月

ラッタブッコン、プレム枢密院議長を訪問

王党派の退役軍人などのグループ「ラッタブッコン」のサイユット大将がプレム枢密院議長を訪問し、同グループの提案、「インラック暫定内閣崩壊後にプレム議長が国王に暫定内閣の承認を求める計画」を説明したそうです。サイユット大将によれば、プレム議長は、国王のカリスマによって事態の打開を図るべきと、同グループの提案に賛同したそうです。

ですが、プレム議長の側近によれば、「プレム議長は単に説明を聞いただけで、何も約束はしていない」とのこと。

当初4月中とみられていた国家汚職防止委員会、憲法裁判所の2つの重要司法判断ですが、5月にずれこむことが確実になっています。その司法判断後に起こりうる「政治空白」に向けて、王党派の権力奪取に向けての動きが続いています。

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=699392270119234&set=a.440635312661599.102230.100001454030105&type=1&fref=nf&pnref=story 
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過激な保守グループ誕生

先週にタイで設立された「国土のゴミ収集機構」が話題になっています。名前を聞くとゴミ収集をする環境団体?かのような印象を受けますが、その中身は政治的な強烈な組織です。この「ゴミ」というのは、「国王に不敬を働く輩」を指すそうです。

しかも、驚くべきことはこの団体の呼びかけ人。

リアントーン陸軍少将というPhramongkutklao College of Medicineという軍医養成学校の医者です。人名を尊重しなくてはいけない医師が、人間を「ゴミ」扱いすることに唖然とするばかりです。まだこの団体の活動がどのようなものになるのか、いまいちハッキリしませんが、facebook上での活動をみていると、国王へ不敬な活動を行っている人間をメンバーが報告し、刑事告発することが目的のようです。

https://www.facebook.com/thaigoldmedal?pnref=story 
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赤シャツ受け皿の新政党結成

タイに新しい政党が設立設立されました。その名は「普通の人党」です。

名前はまるで、赤でも黄色でもなく、という感じがしますが、この政党の基本政策はチェンマイ大学の二ティ元教授のアイデアだそうです。党首はタナポン先生(カセサート大学)です。設立集会では、タマサート大のソムサック、チュラ大のスタチャイ先生などの「真っ赤」なタイ知識人が揃ったようです。この党の狙いは、タクシン離れした「革新派赤シャツ」の受け皿のようです。政策としては憲法の全面改正や刑法112条(不敬罪)の撤廃などです。

既にプラセーンUDD幹部が設立した政党もありますし、赤シャツもタクシン・タイ貢献党から離れて独自の道を歩もうとしています。今後の動きに注目です。
http://www.posttoday.com/analysis/report/290327 
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経済成長予測を4%から3.2%に引き下げ

タイ商工会議所大学、今年の経済成長予測を4%から3.2%に引き下げ。消費の低迷、輸出減少、農産品価格下落、政府支出の遅れ、民間の経済信頼度も回復せずなどの理由。この40年間で経験したことがない酷さとのこと。ただ今年の第3、第4四半期には景気回復の兆しも見えてくるとの予測。

http://www.posttoday.com/biz/gov/359515 
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ラッタブッコン

クーデターを要求する元軍幹部などのグループ、ラッタブッコンのサーイユット氏ののインタビュー。


https://www.youtube.com/watch?v=zkYWrwZo9ik#t=645
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